15歳にたばこ販売 ローソン元店員に罰金、店は無罪
コンビニにあるタッチパネル式の年齢確認システムで、「私は20歳以上です」と答えた15歳(当時)の
少年にたばこを売った行為は、犯罪にあたるのか。この点が争われた裁判で、香川県の丸亀簡裁が
40代の元店員の男性に、求刑通り罰金10万円の判決を言い渡していたことがわかった。少年が
「ほおににきびがあるなど、あどけない顔」だったのが決め手となった。
男性が問われたのは、未成年者喫煙禁止法違反の罪。監督を怠ったとされた店も同罪で起訴されたが、
システムを導入していたなどとして、無罪(求刑罰金10万円)とされた。店員と検察の双方が控訴。
高松高裁で審理が続いている。
少年にたばこを売ったのは、大手コンビニ「ローソン」(本社・東京都品川区)のフランチャイズ店。
昨年10月の判決によると、男性は2013年4月22日夜、少年(当時高校1年生)が未成年で、
喫煙するかもしれないと認識しながら、たばこ「メビウス」2箱(820円)を売った。
公判で男性は「未成年だとわからなかった」などと起訴内容を否認した。しかし東根正憲裁判官は、
少年が「一見して未成年者であるとわかる顔立ち」と指摘し、証言などから、男性は少年が年齢確認
ボタンを押すころに顔を見たと認め、「レジ対応が忙しいなどとして、身分証を確認せずに販売した」と
結論づけた。
一方、店についてはシステムの導入に加え、店員に未成年者への酒やたばこの販売禁止を周知する
「確認表」に毎月、署名させていたと指摘。「事業主として、必要な注意を尽くしている」と判断した。
高松高検は朝日新聞の取材に「店はたばこが未成年者にどれほど悪影響を与えるかを、きちんと
教えていたのか。形式を整えれば責任が及ばないというのでは、あしき前例になる」と主張。一方、
ローソンは「係争中なので、お答えできない」としている。(渡辺翔太郎)
http://digital.asahi.com/articles/ASH5Q7GG1H5QPTIL029.html
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